シロアリのフェロモン

シロアリのフェロモンと聞いても、何のことだろうと思いますよね。でも、実際にシロアリはフェロモンを出して社会生活をしているといわれています。シロアリのほとんどは目が退化しているため、一生のほとんどを暗い光の届かない闇の中で過ごします。目が退化しているのに、どうして逃げ回る時に素早く行動出来るのでしょう。

フェロモンと聞いて雌が雄を誘引するための性誘引フェロモンを思い出すかもしれません。しかし、シロアリはフェロモンを使っていろいろなことを行っているようです。性誘引フェロモンのほかにも王蟻と女王蟻以外が生殖能力を持つ事がないように制御しているといわれる階級分化調整フェロモンがあります。このフェロモンによって他の固体が生殖することはなく、統制のとれた社会生活を送ることが出来るようです。他にも道しるべフェロモンは、自分や仲間が通路などで道に迷うことなく行動できるようにフェロモンを通り道につけて生活しているということもあります。

そして驚く特徴として、シロアリは卵から幼虫の段階ではすべて同じなのですが、王蟻や女王蟻から分泌されるフェロモンでどの階級になるかが決められるということです。この後、ある程度の大きさになったコロニーにはニンフ(羽蟻になって飛び立つもの)が増えていきます。シロアリは光が嫌いなのにもかかわらず、この成長した羽蟻は光を恐れず飛び出していきます。春から夏にかけて飛び立ちます。この時期に羽蟻が多数同時に飛び出すということで「群飛」と呼ばれているようです。ただ、飛ぶといっても時間にしたら数十分程度で、数百メートルから1キロくらいの飛距離だそうです。その後、不要になった羽を根元から落ちるようになっています。まさにこの「群飛」のためだけに必要な羽です。羽を落としたあと、雄が雌のだすフェロモンに誘われパートナーになることで新しいコロニーを作り、子孫を増やしながら、一生夫婦仲良く生活していくようです。

このようにフェロモンといってもいろいろな用途のフェロモンを、その時々に使い分けることで統制のとれた社会生活を送っていると思われます。

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