シロアリとキノコの関係

世界に分布しているシロアリの中には、同じ種類なのにコロニーの形や性質が全然違うものも生息しています。中近東やアフリカや東南アジアなどに住むキノコシロアリもその中の一種です。アメリカやオーストラリアには分布しないとされています。この、キノコシロアリは巨大な巣を作ることでも有名なシロアリで、高さが9mにも達した物も発見されたことがあるそうです。

キノコシロアリは、シロアリ全種の約75%を占める高等シロアリ(シロアリ科)のキノコシロアリ亜科に含まれるものの総称です。腸内に共生原生生物を持たないタイプのシロアリの中には自らキノコを栽培する能力を持っているといわれていて、キノコシロアリのいずれも巣内でシロアリタケ属(担子菌)を栽培しています。地表に中央集団型の大きな巣を作るものもいたり、地中に分散型の巣を作ったり、両方のタイプの巣を作るキノコシロアリもいるそうです。

キノコシロアリのコロニーでは、温度や湿度などの調節機構のためだけでなく、巣の中に溜まった二酸化炭素などの換気システムもあるようです。巣内の空気の流れが止まるとシロアリは10数時間で絶滅する計算になります。そのため、巣内での空気がつねにゆるく流れ、酸素と炭酸ガスの定常化がはかられているということです。

日本にはタイワンシロアリ(地中性)が琉球地方に分布しています。キノコシロアリは体の色が黒から白に近いものもいます。家屋への被害の可能性もあるようですが、もし、家屋が被害にあってもその規模は小さいものと考えられていますが、農作物(サトウキビなど)への影響は大きな被害になることもあるそうで、イエシロアリと同じように駆除の対象になっているそうです。

キノコシロアリのコロニーは100種類以上の菌園を持つ大きな巣になること以外にも、イエシロアリなどの家屋に被害を与えるシロアリとは違った面があります。菌を持つことの他にも副王蟻や副女王蟻は存在していないところも、群飛しない羽アリが巣内で産卵するという現象も他のシロアリとは違うところです。菌園から育ったシロアリタケは人も食べる事が可能だそうです。

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